「日本を60年代前半に戻す」という提案は、著者自身が述べているとおり極論ではあるのだが、しかしその概念自体がある有効な方向を指し示している。
日本の将来をどうするのかという命題に対して、ほとんどの論者・学者・政治家が、「現在の生活水準をいかにして維持していくのか」というところから議論を出発させているのだが、そこには「現在の経済活動は、成長することを暗黙の前提としてしまっている」ということについては、あまり検討がなされていない。
この本、語り口も平易で、かつ切り口も面白いので、大学の政治学関係の教科書としても使えると思うのだが。
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